ナポレオンの栄光と転落(少し追記あり)

フランス史に材をとった小説の数々で有名な佐藤賢一さんの
最新作「ナポレオン」全3巻を読みました。

総ページ数1500超の長編でしたが、5日間で一気読み。
直木賞受賞作「王妃の離婚」がエンタメ性と歴史文学性を併せ持つ
ぐいぐいと惹きこまれるような、実に面白い作品だったのに比べると
あそこまでの吸引力はないと正直思いますが
それでも、なかなか興味深く読むことができました。

「台頭篇」「野望篇」「転落篇」の3部作で
コルシカ島に生まれ、ガキ大将として戦いの才能を早くも発揮した
少年時代に始まり、フランス本土に渡った士官学校時代の苦労
軍人となってからの驚異的早さの出世
コルシカ島への執着と別れ
ジョゼフィーヌとの出会い、結婚、そして色々あっての離婚
ロシア遠征の失敗、屈辱の退位
エルバ島脱出、100日天下、ワーテルローの戦い
セント・ヘレナでの死と、20年後のパリ帰還
と波乱万丈の生涯が、等身大に生き生きと描かれます。


<以下の2段落 追記>

あなたは夢です。
ときに皆の救いであり、あるいは皆の希望です。
物語や神話でなく、実際に生きた人間の中にあっては、
あなたのような英雄は本当に少ないのです。

セント・ヘレナでナポレオンに仕えた部下が
ナポレオンの遺骸がパリに帰還したときに
遺骸に向かって、そっとつぶやく、作中の言葉です。

ナポレオンの傲慢ともいえる性格やものの考え方、癖などが
魅力的に感じられるのは、こうした作家の筆力の賜物でしょう。
史実のあらまししか知らなかった私には
ナポレオンが実は数学大好きなうえに結構文系だったこと
兄弟との密接な関係(これはイタリア人よりな所かも)など
初めて知ることも多く、その意味でも楽しめました。

ナポレオンというと、30年以上前、高校生だったころに
彼を取り上げた舞台劇を観たことも久々に思い出しました。
ジョゼフィーヌを演じた人が艶っぽくて素敵だったなあ…♪

本を読むと、いろいろと脳が活性化されて、いいですね。
一年で一番寒い時季ですが、炬燵で読書、時々散歩
で乗り切りましょう!?
では、また!

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