大杉漣 60歳のフラメンコ♪(ちょこちょこ追記)

昨日、NHKのBS3ch、プレミアムカフェで放送されていた
2011年の紀行番組「60歳のフラメンコ」を観ました。

一俳優として、一表現者として
大杉漣さんの真摯な姿勢が見られて、感動しました。

還暦を前に、死や老いがリアルに感じられるようになり
一方で、まだまだやれるという20代と変わらぬ思い
その両方を胸に抱きながら
年齢を重ねてなお輝きを増すフラメンコの世界に挑戦すべく
スペイン、セビリアに旅立った、俳優の大杉漣さん。
5回のレッスンを受けて、グランド・マエストロと呼ばれる大御所
マノロ・マリンさん(75歳にしてなお現役!)に
その成果をお披露目することになります。

思うようにフラメンコの技術を習得できない、もどかしさと
俳優として未来に向かう矜持 とに向き合う大杉さん。

今の自分に何が表現できるのか、
自分のフラメンコの拙さに苦悩する大杉さんに、
指導して下さった、大御所の弟子、ベタンソ先生(30代)が
大杉さんのそんな姿を見て、お披露目前夜に一晩で書き上げたという
とても素敵な詩を贈ります。


これが私の孤独だ…
今は離れて静観してみる時だ
いつもひとりでいたいわけではない
でも
私は自分の孤独に魅力を感じる
ひとりでいる事が好きではあるが
それは私を傷つける
しかし
私は私自身である必要を感じ
私自身を感じることができるのだ…



ペタンソ先生はレッスンでこんなことも言っていました。


「体でセリフを言うのと同じだ。
 ひとつの動きを体に入れて、それに自分の感情をのせて
 見ている人に伝えればいいんだ」
「振りなんて忘れたっていい。」
「毅然としてその時の自分の感情を表現するんだ」
 と。

そして、いよいよギターと歌も加わったお披露目。
大杉さんの渾身のパフォーマンスに
ベタンソ先生が涙をぬぐい
大御所をはじめとする皆が賛辞を送る姿が印象的でした。
本物の表現は、国も言葉も年代も超えて、ちゃんと伝わるんですね。
観てよかったです。

それにしても、66歳でふいにいなくなってしまった大杉漣さん。
もっともっとたくさんの作品を観たかったなと
改めて思いました。
最後の主演映画「教誨師」での静かな迫力は忘れられません。
(映画「教誨師」の当ブログでの感想は
 https://37600555.at.webry.info/201810/article_3.html?1599210401 )

今回のプレミアムカフェでは、俳優の宇津井健さんが
80歳にして、久々の馬に乗りにスペイン、アンダルシアに行く
番組も併せて放送されました。
馬を愛してやまない少年のような姿が、また心に残りました。

では、また!

この記事へのコメント