映画「2人のローマ教皇」の魅力

イギリス・イタリア・アルゼンチン・アメリカ共同製作の
映画「2人のローマ教皇」を観てきました。
以下、多少のネタバレありの感想です。



アンソニー・ホプキンスとジョナサン・プライスが、それぞれ
ドイツ出身の前ローマ教皇ベネディクト16世(現名誉教皇)と
アルゼンチン出身の現フランシスコ教皇を演じ、
ベネディクト16世が選ばれたコンクラーベから
彼が生前退位し、ベルゴリオ枢機卿がフランシスコ教皇となるまでを
2人の濃密な対話を柱に、枢機卿のアルゼンチン軍政時代の回想を
織り交ぜて描くお話。

退位前年に行われた対話という設定は架空のもののようですが
脚本は実際に彼らが述べたり著書に書いたりした言葉をもとに
構成されているとのことで
秘密のベールに包まれていたコンクラーベの様子なども含め
とても興味深く鑑賞しました。

二人の名優が、時に重厚、シリアスに、時にお茶目、軽快に
緩急自在の演技と豊かな表情で
人間臭さと高位聖職者のオーラとを魅力的に両立させています。

進歩派のベルゴリオ枢機卿は、カトリック教会の現状に不満を抱き
辞職を願い出ますが、バリバリ保守派のベネディクト教皇は
ローマ・カトリックが、神父の子供への性的虐待などのスキャンダルに揺れる中
現体制への批判と受け取られると、のらりくらり辞職を許可しません。
辞職願をめぐる会話を通じて、互いの葛藤や過去の過ちが次第に露わになり
相容れない考えを持ったまま
2人は赦し赦され理解し合っていきます。

そして、観光客でにぎわうシスティーナ礼拝堂のすぐ奥の部屋で
ピザとファンタオレンジを共に味わったり
別れ際にダンスをしたり、再会してサッカー観戦に興じたりするシーンの
2人のなんと微笑ましいこと!

「ダンシング・クイーン」や「ベサメムーチョ」といった
音楽の使い方や、エンドロールのカラーチョイスなど
ポップな味付けが、上手く効いていたのも良かったです。

新年最初の映画鑑賞が、とても上質のもので、大満足です♪
昨年来日したことが記憶に新しいフランシスコ教皇。
ますますその活動を応援したくなりました。

最後に、この映画で特に印象に残った、ベルゴリオ枢機卿の一言。

「アルゼンチン人が自殺するときは
 プライドの山から飛び降りるのです。」


では、また(^^)/

この記事へのコメント

roko
2020年01月17日 16:09
ももんがさん
本当に素敵な映画でしたね。
それぞれ心に痛みを抱えた二人が対話を続けるうちに、次第に心を通わせる過程が自然に描かれていて素晴らしかったです。
2001年に行ったイタリア旅行も懐かしく思い出しました。
ところで昔は「法王」とも呼ばれていましたが、「教皇」に統一されたそうですね。私の独断と偏見では「法王」という言葉には「愛」を、「教皇」には「権威」を感じてしまいます。へそ曲がりなのでしょうね。(笑)
ももんが
2020年01月17日 17:54
rokoさま

同じ映画に感動できて、嬉しいです。ローマ教皇と日本のつながりについて、昨日、NHKのBS1でドキュメンタリーが放映されていましたね。長い歴史の中のローマと日本の絆に思いを馳せるとともに、パパ・フランシスコの真に「寄り添う」姿勢(某A氏とは大違い)に改めて感銘を受ける番組でした。

>「法王」という言葉には「愛」を、「教皇」には「権威」を感じてしまいます。

ああ、その感覚、分かります。ちなみに、私は「令和」にも大きな違和感を感じずにいられない一人です。
ゆりす
2020年02月04日 23:50
こんにちは。
この映画、友達がみてきてとても良かったと言っていました。私はみていないのですが。
いい映画は心の栄養ですね!
ももんが
2020年02月05日 17:57
ゆりす様
コメントありがとうございます。
本当にこの映画、とっても良かったですよ。機会があったら、是非ご覧ください!